2004.2.4 更新
一緒に練習をしようと誘ってくれていたクラリネットのフイに電話。ブラジル人と二人だけで出かけるのはこれが初めてなので、ちょっと緊張。コパカバーナに迎えにきてくれた彼の車に乗り込み、道中まだ慣れないポル語でなんとかやりとりをする。
フイの家はサンタテレーザという地区にあり、そこで練習するはずがなぜか子供の学校の保護者会につきあわされ校庭で1時間半待ちぼうけ。夏ですよ!夏!どうなることかと思いましたが、校庭の片隅にちゃんと日よけのある場所があって、途中からそちらへ移動。
ここは静かなサンタテレーザの丘の上。風がざわざわと通りすぎ、校庭では3人の男の子たちが懸命にサッカーボールを追っている。なんだかほんわかした気持ちになり、日よけ下のベンチで昼寝。フイも悪いと思ったようで、保護者会を途中できりあげ昼食に向かう。
すでに午後3時。サンタテレーザにあるレストランで、フイおすすめの料理は確かに絶品。このお店の壁には色々な絵が掛かっていて、フルートのエドゥアル
ド・ネヴィス(昨年「エポカ・ジ・オウロ」で来日)の奥さんの作品もあった。なかなか素敵。こういったお店の内装も素敵だけれど、サンタテレーザの坂だらけの街並は、きれいな緑と鮮やかな赤い花のコントラストが本当に美しい。カメラを忘れたことを後悔。
さて満腹になってフイの家に着いた頃には、フイの夜の予定まで残された時間もわずか。一曲だけ何回か一緒に演奏したら、もう終了。
でも、実はこのあと思ってもみなかった幸運が訪れました。セントロで上演中のミュージカル「オブリガード、カルトーラ」を観に行けることになったのです。
フイは今日は演奏しないけれどほぼ毎日このミュージカルに出演。観たいか?と聞かれたのでもちろん!と答えると、会場の担当者に電話。
「ポルトガル語をちゃんと話せない女の子がいくから」と、そういう所は確実によく聞き取れてしまうものだ。
続いて今日出演するフルートのマルセロ・ベルナルデルに電話し、何かと危険なセントロから無事帰れるように車で送ってもらう手配までしてくれたのです。なんという親切さ!
さて会場のCCBB(ブラジル銀行の文化センター)に着き、舞台が始まると…俳優陣の素晴らしい演技、無駄のない転換、珠玉の音楽、ポル語はまったく理解
できなかったのに感動、感涙にむせぶ。生演奏も素晴らしく、以前日本に長くいたニウズィ・カルヴァーリョという女性もカヴァキーニョ、ギターを持ち替えて
の大活躍。
終演後マルセロに会うと「コパカバーナに送るけど、今からレブロン劇場に行くからよかったらどう?」と誘ってもらう。面白そうなのでついていくことに。レブロンはセントロを南下しコパカバーナ、イパネマ海岸を越えた場所に位置する高級地。
劇場につくとマルセロは顔パス。私も便乗してパス。中に入ると満席なので床に座る。すでに大盛り上がりのステージはというと…なんと雑誌でチェックしてい
た「コルダゥン・ヂ・ボイタタ」という新しいバンドのCD発売コンサート。そしてゲストでテレーザ・クリスチーナやイヴォンニ・ララが出演!行きたいと
思っていたコンサートにこんな形で来れるとは。憧れの生イヴォンニも聴けて大満足。終演後はメンバーのペドロ(「セメンチ」のメンバーでもある)やテレーザと再会を喜ぶ。マルセロに無事送り届けてもらい、長く充実した一日が終わりました。
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