江藤有希
ヴァイオリニスト、作・編曲家

HomeBlogリオ篇 2月7日(土)

リオ篇 2月7日(土)

2004.2.7 更新

Sさんご夫妻と待ち合わせしてセントロへ繰り出す。リオではCD屋さんに行ったことがなかったので、Sさんにお店の集まる通りに案内してもらう。近隣に同じようなお店があるけれど、同じCDでもお店によって値段がまちまちなのが面白い。なかなか良い買い物ができる。
「コンフェテリーア・コロンボ」というカフェでお茶。ここは開店当初から百年ぐらい改装もせず、ヨーロッパの雰囲気をたたえた素晴らしいお店。思わず写真を撮りまくってしまいました。とても美しかったです。

一度解散して夜は『カリオカ・ダ・ジェンマ』。実はホナウドの誕生日!プレゼントを用意する時間がなかったので、コパカバーナからつかまえたタクシーの運転手さんに何がよいものか尋ねてみる。彼の名はセルジオ。この日以来、何度となく送り迎えを頼んだひとだ。
セルジオは花が良いと言う。男性でも?そう、男性でも喜ばれるのだそうです。すっごく親しいのか、ちょっと親しいのかと関係を訊ねられる。まぁ出会って日も浅いし後者でしょう。するとセルジオは黄色のバラをすすめてきた。「いろいろな色のミックスでもいいけれど、赤は愛情を表してしまうので要注意」ふむふむ、それは要注意だ。そして彼の知っている花屋をまわってくれるのだが、時間が遅すぎたようでどこも閉店。開いているお店では鉢物ばかりだ。困り果てて次に彼が提案したのはケーキ。おお!それなら皆とわけられるし私も食べられる。ケーキをおいているお店はすぐに見つかり、タクシーを降りるとセルジオも一緒
についてきてくれる。

 最初に彼がすすめたケーキはウェディングケーキばりに生クリームたっぷり、ゴテゴテと装飾されたものだったので私がひいてしまった。そして別のショーケースに入っていたチョコレートケーキがおいしそうに見えたので「これは?」と聞いてみると、ちょっと首をひねっていたけれど「うん。まぁ、いいでしょう」と
許可がおりる。そんなこんなで遠回りしてやっとラパに到着。お金を払おうとしたら細かいお金がなく、向こうもおつりがないという。そして「いくらならあるの?」ときかれ、持っていた細かいお金を言うと、なんとそれでOKというのです。「え?時間がかかったしもっと高いはず。どこかでくずすから」と言ってみたけれど、彼は笑顔でそれだけいいという。…し、紳士とはこのことか!!こんなに色々と教えてもらい、あちこち回らせたのに…感動してしまいました。
さて到着するとライブはすでに始まっていて、ホナウドの演奏もノリノリ。例によって私も数曲弾かせてもらう。
まだ自信をもてないまま演奏。いや、こうやってこなれていくものだ、と自分を納得させる。「できてから…」なんていって何かが実現したという記憶はないかも。人が弾きなさいと言ってくれるならば、恥をしのんででも笑顔でこたえたいものです。実際、このあたりから徐々にスランプを脱した感あり。ありがたいことです。
さて終演後にケーキ登場。大きめのケーキだったので沢山の人に行き渡り、私も二切れゲット。美味しかった~。